SFAの基礎はこれで完璧!営業マネージャー必読

10 April.2019 / SFA

SFAの基礎はこれで完璧!営業マネージャー必読

ここ数年、日本企業のSFA(営業支援システム)の導入が加速度的に進んでいます。今まさにSFAを導入するべく、情報収集に余念のない担当者様も多いかと思います。

本記事は「SFAとは?」と題しているとおり、SFAのアウトラインをまとめています。目的や機能、メリットなど、SFAの概要を把握しておきたいという方はぜひご一読ください。

SFAとは?(SFAの意味と目的)

SFAとは、日本語で「営業支援システム」という意味で、「Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)」の略。営業部隊(セールスフォース)が行う「営業活動」を「システム」を活用して「支援」するものです。

SFAは、受注数や売上だけでなく、営業プロセスや案件の進捗、商談の内容などを可視化して管理・共有することで、営業活動の効率化・高精度化を図るのが特徴です。

SFAの目的

営業が目指すゴールは、売上目標・利益目標を達成することです。SFAは「営業活動を支援するシステム」である以上、営業組織の目標達成をサポートするものでなければいけません。つまり、SFAの目的は「営業活動の効率・パフォーマンスを高め、売上・利益を最大化すること」だといえます。

SFAを活用することで、なぜ売上・利益を最大化できるのか?については後述します。まずは、一般的なSFAの機能やメリットについて解説していきましょう。

SFA(営業支援システム)の主な機能

SFA(営業支援システム)を導入したら、一人ひとりの営業パーソンが営業活動において得た情報をSFAに入力することからスタートします。営業パーソンが日々入力するデータを管理するとともに、蓄積・分析することで営業活動の効率化を図っていきます。

SFAの機能01:顧客管理

SFAを導入すれば、顧客情報を一元管理できます。SFAには顧客に関する詳細情報が集約されるため、営業担当が不在のときでも、顧客対応や引き継ぎがスムーズにできます。

SFAの機能02:プロセス管理・行動管理

SFAを導入すれば、アポ・商談から受注に至るまでの営業プロセスを見える化できます。営業マネージャーは営業担当ごとに案件・商談の進捗をリアルタイムで把握できるため、フェーズに応じて的確な指示を出すことができます

SFAの機能03:売上予測・予実管理

SFAを導入すれば、営業担当ごとの売上はもちろん、会社全体、部署別、顧客別、商材別など、さまざまなセグメントで売上を確認でき、いつでも予算と実績を比較しながら進捗を管理できます。また、売上予測(見込案件管理)もしやすくなります。

SFAはこの他にも、以下のような機能を備えています。

  • スケジュール管理
  • TODO・タスク管理
  • アラート機能
  • 日報・週報・月報などの活動報告
  • 見積書・請求書作成
  • ワークフロー
  • 分析・集計レポート など

※ 製品・ツールによって機能は異なります。

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SFA(営業支援システム)のメリット

SFA(営業支援システム)を導入して上述のような機能を活用することで、どんなメリットを得られるのでしょうか。

SFAのメリット01:営業活動を見える化できる

SFAを導入することで、営業活動を見える化できます。過去の商談の履歴や、現在進行中の案件の進捗などが可視化されることで、営業マネージャーはこれまで見えにくかった個々の営業パーソンの進捗を詳細に把握できます。また、アポ率や成約率などを分析することで課題の所在が見え、売上・利益の改善を図りやすくなります。

SFAのメリット02:営業活動を標準化できる

SFAを導入することで、属人化しがちな営業パーソンの行動・プロセスが可視化されます。これを組織全体に共有すれば営業プロセスの標準化につながり、個人戦から団体戦へシフトできます。営業組織内で成功事例・失敗事例などのナレッジを共有・分析するなかで、たとえば「受注率の高い提案書」を見いだすことができれば、組織全体の営業力アップにつながります

SFAのメリット03:営業活動を効率化できる

SFAを導入することで、個々の営業パーソンの仕事を効率化できます。SFA製品の多くはクラウドサービスとして提供されているため、スマホ・タブレットからでも操作が可能です。営業パーソンは、オフィスに戻ることなく、外出先・出張先からでも顧客情報の確認や営業日報の記入ができるため、時間や手間を大幅に削減できます。

SFA(営業支援システム)で売上・利益が上がる理由

上述のとおり、SFA(営業支援システム)の目的は売上・利益を上げることです。売上アップ・利益アップを考える際、よくいわれるのが以下の3点です。

  • 顧客数(見込顧客)を増やす
  • 受注率(成約率)を上げる
  • 営業コストを下げる

SFAをうまく活用できれば、この3点を実現できます。

SFAで顧客数(見込顧客)を増やす

SFAには過去の商談履歴が蓄積されるため、たとえば、「失注から2年以上経過した顧客」を抽出できます。過去に失注している顧客に対しても、製品の切り替えサイクルに合わせて最適なタイミングで再アプローチするなど、無駄なく精度の高い見込顧客を確保できます。また、SFAとMA(マーケティング オートメーション)を連携させることで、見込顧客の管理はさらに効率的になります。

SFAで受注率(成約率)を上げる

案件ごとの状況・進捗に応じ、適切なタイミングで最適なアプローチができれば受注率は上がります。そのタイミングやアプローチ法を導き出せるのがSFAです。さらに、過去の事例や営業プロセスなどを分析することで、効率よく受注するためのプラクティスを抽出することや、受注率の高い「勝ちパターン」を見いだすことも可能。定性的な情報を定量的に把握できるSFAなら、受注率アップに貢献できます。

SFAで営業コストを下げる

エクセルなどによる手作業に比べると、SFAは事務処理などの非コアな業務を大幅に効率化できます。また、最近はクラウド型のSFAが主流になっており、スマホ・タブレットからでもSFAの操作が可能です。外出先でも、見積書の作成・送信やワークフローの申請、営業日報の提出などができるため、時間の無駄がなくなり、営業コストの削減につながります。

SFA(営業支援システム)の必要性

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SFA(営業支援システム)は1990年代前半に、アメリカで考案された概念です。当時、バブル崩壊による不況にあえいでいた日本にもSFAは持ち込まれましたが、SFAを活用して成果をあげたのはごく一部の企業だけでした。

90年代の日本企業がSFAの恩恵を受けられなかった理由

米国企業と日本企業の間には、組織の文化・体質の違いがあります。もっとも顕著なのが、営業部門とマーケティング部門の関係性です。米国企業におけるマーケティング部門は、セールス部門より強いポジションに位置づけられることが多く、マーケティング戦略に基づいてセールス部門が動く形が一般的です。

一方で、日本企業はその逆です。日本企業は営業とマーケティングが連携できないとよくいわれますが、日本では、企業の売上・利益を支える営業部門が社内の中心に鎮座し、絶対的な権限を握っているケースは少なくありません。当時から、営業部門の成績は営業パーソン個人の資質や経験に依存していたため、営業業務を標準化・自動化しようというSFAの考え方は受け入れられず、導入した企業においても効果が得られた企業はわずかでした。

SFAが再び、注目を集めている理由

長引く不況によって市場が停滞している今、昔ながらの属人的な営業スタイルでは顧客を獲得できなくなりつつあります。それに気付いた多くの企業は営業部門の改革に迫られ、営業パーソン個人に依存する体質からの脱却が図られるようになりました。そこでSFAが再び注目され、企業規模の大小を問わず、SFA導入の機運が高まっているのです。

近年、クラウド利用によりSFA製品が低価格で提供されるようになったことや、ノートPCやスマホ・タブレットの普及などによって、さらに導入の障壁は低くなっています。

SFA(営業支援システム)に関するQ&A

Q:SFAとCRMは何が違いますか?

SFAもCRMも、企業の売上・利益を最大化することを目的に導入されるものですが、その思想や手法が異なります。SFAは、属人的になりがちな営業活動をデータ化して管理・分析するシステム。営業業務の効率化・ナレッジ化によって売上・利益を向上させていきます。CRMは、顧客との関係を管理しながら、その関係を長期的に深めていくシステム。徹底的な顧客管理をもとに、顧客に最適な対応・サービスを提供し続けることで優良顧客化し、売上・利益を向上させていきます。

Q:SFAとMAは何が違いますか?

SFAは、営業活動をデータ化して管理・分析するためのシステムで、案件の進捗度合いやクロージングのためのプロセスを管理することで「営業活動」の効率化を図るものです。MA(マーケティング オートメーション)は、見込顧客を育成して質の高い営業案件を生み出すために「マーケティング活動」の効率化を図るものです。MAは見込顧客を顧客化していくフェーズで活用されるもので、MAで育成した顧客への営業フェーズに入ったらSFAを活用して受注を目指すというイメージです。

Q:SFAにはどんな製品・ツールがありますか?

日本でダントツのシェアを誇るのが、セールスフォース・ドットコムの「Sales Cloud」です。その他、群雄割拠でシェアを競う製品としては、ナレッジスイート「Knowledge Suite」、ソフトブレーンの「eセールスマネージャー」、NIコンサルティングの「Sales Force Assistant」、ジャストシステム「JUST.SFA」、日本オラクルの「Oracle Sales Cloud」などが挙げられます。

まとめ

これからの企業経営においては、SFAを活用しないと競合他社に大きく溝をあけられるリスクがあります。企業の規模や業種・業態を問わず、SFAは必須のツールになりつつありますが、SFAを導入するだけで売上・利益が向上するわけではありません

SFAの恩恵を最大限に享受するためのポイントをつかんだうえで、御社に最適なSFA製品・ツールを検討していただければと思います。

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