学校 DE デジカメ
第1回 デジカメの基礎知識と「マクロ撮影」
カメラマン&ライター/西尾琢郎
デジカメ撮影のツボ
【マクロ撮影】
▲写真のように、小さなものを撮りたいときなど、被写体に近寄って撮影する場合、デジカメをマクロ撮影モードに切り替える必要がある。
▲マクロモードへの切り替えは(1)チューリップマークのついたボタンなどで行う機種が多い。設定すると(2)液晶画面にチューリップマークが表示されるので、確認してから撮影しよう。
▲マクロモードへの切り替えはダイヤルで行う機種もある。この他にも、メニューボタンを押して表示される設定画面内で行うものなどもあるのであらかじめ確認しておこう。
デジカメは、誰でも気軽に撮影できるのが魅力。とは言っても、知っておくともっと素敵な写真が撮れるポイントがいくつかあります。
今回はその中のひとつ、、「マクロ撮影」についてお話ししましょう。
マクロ撮影とは、小さな被写体を画面いっぱいに撮影することをいいます。草花の観察など、撮りたいものに目一杯近寄っての撮影は、この「マクロ撮影」になるのです。デジカメの機種やメーカーによっても異なりますが、通常は約30cm以内まで近寄って撮影する場合、このマクロ撮影になると考えてよいでしょう。
ところがこのマクロ撮影、ただ特別な名前がついているだけではなくて、それを行う場合は実際に切り替え操作が必要なデジカメがほとんどです。この切り替えを行わずに、あまり被写体に近づくと、デジカメはピントを合わせることができなくなり、ピンボケ写真を大量生産することになってしまいます。
もちろん、この切り替え操作も別に難しいことはありません。お使いのデジカメのどこかにチューリップの形を模したマークがついているはずです。このスイッチを操作することで(押しボタンやスライドボタンなど、操作の方法は機種ごとに異なります)、マクロ撮影が可能な状態になります。これで準備完了です。
授業内容や撮影目的に合わせて、この切り替え操作ができるよう、子どもたちにも教えてあげてください。ビックリするほど生き生きとした写真を撮れるようになりますよ。
なお、マクロ撮影を行った後は、もう一度チューリップマークのボタンを操作して、通常撮影モードに戻しておきましょう。そうしないと、今度は友だちの写真など、普通の撮影でピントが合わなくなってしまいますので注意してください。
▼活用のヒント
一部のデジカメには、マクロモードの他に、より一層被写体に近づいて撮影するための「スーパーマクロモード」などを備えている機種もあります。操作は面倒ですが、この場合被写体まで数センチまで接近しての撮影も可能です。
マクロ撮影時に被写体にどこまで近寄ることができるかは、デジカメの機種によって大きく異なる部分です。複数の機種を混用している学校では、指導の際にあらかじめこうした違いを把握しておくとよいでしょう。導入の際にもそうした点に配慮したいものです。