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前回のアンケート「学校週5日制、やめるべき?」の集計結果を発表いたします。多くの先生方から、たいへん熱く真剣なご意見をいただき、先生方にとってのこの問題の重要さと深さを、改めて実感いたしました。
ご協力いただいた先生方、ほんとうにありがとうございました。


○テーマ
「学校週5日制、やめるべき?」

学校週5日制、やめるべき?
最近行われている同内容のアンケート調査の傾向にほぼ等しく、「Yes」の「やめるべき」とするご意見が過半数を占める結果となりました。実際に6日制を経験されている先生だけでなく、経験されていない先生からの「Yes」も多く見られました。


●そう思われる理由を教えてください(「Yes」と回答された方)

やめるべきとする理由
導入時の目的に反して、教職員だけでなく児童・生徒までも「忙しくなった・ゆとりがなくなった」というご意見が大半を占めました。平日は6限・7限まである日が増え、休みであるはずの土曜も部活動が午前から行われていたり、土曜スクールなどといったものがあったり、導入以前よりもゆとりがなくなってしまっている事態が、多くの学校で起こっているようです。


  • 導入後の方がかえって学校が忙しくなったと実感している。休みとなった土曜日にもいわゆる土曜スクールといった類のものが実施され子どもも教師もゆとりがない。一昔前のように土曜日は午前中授業を実施し、午後から部活動をするようにできないだろうか。また、教師はその分長期休業中にまとめどりにより休めばいいと考える。
    (小学校勤務/40代/男性)
  • 課業日の5日間の授業が過密となり、生徒に余裕がなくなった。土曜日は実質部活が増えただけとなり、教師の負担はかえって増加している。しかし、一般の人たちには、教師は休みが増えて楽をしていると思われていて、憤懣やるかたない。
    (中学校勤務/40代/男性)
  • 平日に7限授業を行い、土曜日に部活動の時間を増やしていては、忙しくなるばかり。(高等学校勤務/30代/男性)
  • 土曜日の午前中は貴重だったと思います。
    (中学校勤務/30代/男性)
  • 半日の勤務だった土曜日があったころには、(私は完全に5日制が導入されたあとの就職ですが)教師の中にも余裕があったそうです。不思議と今よりも。自分の担当教科外の仕事(総合的な学習とか)が増えた分、この半日はコミュニケーションのためにも、なんとなく大切な時間のようですよ。
    (中学校/30代/男性)
●そう思われる理由を教えてください(「No」と回答された方)

やめるべきでないとする理由
こちらは、意見が割れた結果となりました。教師の負担となる「総合学習をやめればいい」とする意見が寄せられた中で、学力低下という結果がでたからといってすぐに元に戻すのではなく、現状の5日制の中でどうしたらいいかを議論するべきとする意見や、行事など、まだまだ5日制に学校の体制が対応し切れていないとする意見も多く寄せられました。


  • いまさら教員の意識を6日制に戻すことは難しいだろう。もし変革できるとしたら、6日制再開から入るのではなく、現状の問題を分析、検討し、その解決のためには6日制しかないという方向から入っていかないと、この論議は意味のない終末を迎える。なぜなら、勤務時間の関係から不可能だからである。夏休みも研修があったり、2学期制導入で授業日が入ったりすることから、指定休は入らない。第2・4土曜日が休みの時でさえ、かろうじて入ったのだから、6日制にしたら絶対に無理。労働基準法を変えなければならない。5日制の論議はこの点をおさえておかないと、反対派の「不可能」の一言で終わってしまうだろう。
    (中学校勤務/40代/男性)
  • 自分も子どもたちももう、体が週休2日に慣れてしまっているから、戻すのは無理です。
    (小学校勤務/40代/女性)
  • 時代のながれ。5日制の中でどう、生きる力を培うかを模索するべき。
    (中学校勤務/40代/男性)
  • 文科省の教育施策の誤りこそが今日の「ゆとりのなさ」の原因であり、まずは「総合的な学習」などというものをすぐにやめ、授業時数を確保すべき。
    (小学校/50代/男性)
  • 教職員のゆとりは必要。
    (その他/40代/男性)

**店主より
Cafe「二学期制導入したい? したくない?」の結果同様、学校5日制で「ゆとりがなくなった」と多くの人があげる一方で、5日制で「ゆとり」を確保しなくてはいけないというご意見が少なからずあったことが興味深く感じました。これは学校による違いなのでしょうか、または別の理由なのでしょうか。
また、学力が低下していることを受けて、すぐに「総合をやめる」「週5日制をやめる」というのではなく、現状の中からどう「生きる力」「学力」を育てるかを考えるべきとする意見には、わたしも考えされられました。
導入して3年目が終わろうとしている週5日制。真価が問われるのは、これからなのかもしれませんね。


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