しゃべりバックスcafe
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前回のアンケート「来年度の『総合的な学習の時間』、どうしますか?」の集計結果を発表いたします。今回も、多くの先生方から、興味深いご意見をいただき、店主のわたくしも考えさせられました。
ご協力いただいた先生方、ありがとうございました。
7割近くが「今年度並み」と回答しています。
「その他」と回答されている方は、「現在まだ検討中」という回答でした。
- 来年度から2学期制が導入されるので、いろいろ変えると大変なので。
(中学校勤務/30代/女性) - 増やすだけ時間的に余裕がないから。
(中学校勤務/40代/男性) - 計画を立てるのが大変です。
(高等学校勤務/40代/男性)
「今年度並み」と答えた方の多くが、上記のような「増やすのは大変」という内容の回答でした。総合的な学習の時間の内容の大切さを認識しながらも、他のことに忙殺されている先生の様子がありありと伝わってきました。また、ようやく軌道に乗り始めたところだから現状のまま様子を見たいというご意見や、「増やす・減らすということよりも、現在の時間の中でどう指導するかが大切」という、考えさせられるご意見もありました。
- 教科学習の総合化を図る上で、とても重要な学習だから。
(小学校勤務/40代/男性) - 高校受験等でプレゼン力を問われる、本当の学力が求められる時代です。大学の卒論のような扱いです。
(中学校勤務/50代/男性)
上記のような、とにかく「重要」と、この総合的な学習の時間をとらえている回答がほとんどでした。負担は大きいけれど、指導がうまくいけば確実に子どもの力がつくと実感した先生からの回答が多かったように感じました。
- 「生きる力」の根幹になる基礎学力の定着を図るため。
(中学校勤務/40代/男性) - 内容が盛りだくさん。目的も焦点化できず、消化不良。精選していく予定。
(中学校勤務/30代/男性)
「減らす予定」と回答の理由は、おおむね上記に二分された形になりました。「基礎学力をつけるのが、優先」とするご意見と、現状の「総合的な学習の時間が消化不良に終わっている」というご意見でした。現状うまくいっているか否かが、このご意見を左右しているのかもしれないと感じました。
**店主より
「詰め込み教育」と批判されていたわたしたちのころにはなかったこの科目。各教科の知識を横断的に応用できるすばらしい科目と個人的に感じていましたが、今回のご意見を読ませていただいて、一番多かった「負担が大きすぎて現状維持しかできない」というご意見に、この科目がもつ可能性と問題点を見た思いがしました。来年度以降、どうなっていくのでしょう…。