しゃべりバックスcafe
しゃべりバックスcafe 集計結果発表
前回おこなったアンケート「通知表の所見欄、デジタル化していますか?」の集計結果を発表いたします。
多くの回答をいただくとともに、ちょっと興味深い傾向も見えました。ご協力いただいた先生、ありがとうございました!
約7割の学校がデジタル化しているという結果がでました。また結果を属性でみたところ、おもしろい結果が得られましたので、ご意見の下にグラフにしました。
【年 齢】20代:2.8% 30代:11.1% 40代:58.3% 50代:27.8%
【性 別】男性94.4% 女性:5.6%
こちらは「効率的でよい」「ゆとりが生まれた」とデジタル化を歓迎しているご意見が圧倒的でした。
- 手書きの良さ、あたたかさというのもわかるし、未だに手書きがよいという保護者もいるが、デジタル化して他の業務に時間を使えるほうが効率的でよいと思う。
(小学校勤務/20代/男性/神奈川県) - 所見欄に限らず、通知表のデジタル処理が市全体でされている。成績処理も含め効率的である。
(小学校勤務/50代/男性/群馬県) - 学期末の児童への個別指導の時間や,校務の時間などの確保が今までより多くできるようになったので,とても良くなったと思います。
(小学校勤務/30代/男性/宮城県)
デジタル化されているとはいえ、以下のご意見のように難しい部分もあるようです。
- 所見を添削してもらうため、下書き等を提出しなくてはいけないことなど、手書きで全てを済ますのは効率面からも無駄が多いと思います。最終的に保護者に渡すものへ手書きするかどうかは、心が伝わるという意味では手書きも良いと思うのですが・・・少しでも事務効率を上げ、他の事(子供たちとのふれあい?)に時間をとるため、全て(評定等もふくんだ)をデジタル化して作業できるシステムを構築しています。できれば印刷の手軽さを生かすためには、ワンウェイの出しっぱなしの通知表がベストなんですが・・・手書きの方達の為もあってか、なかなかそのようにはならないです。そんな自分だから、自分の子どもの通知表を見たときに、
デジタル化してあっても、心がこもっていないとは思わなかったのですが・・・そう思われない方もおいでになるんでしょうね。
(小学校勤務/40代/男性/富山県) - 多忙化の解消を図るためにも、デジタル化すべきである。ただ、通知票は、各学校で様式が違うために、いろいろと苦労してもいる。本校では、デジタル化して、各学期渡しきりにしている。
(中学校勤務/50代/男性/福島県)
デジタル化のメリットとして、以下のようなご意見もみられました。
- 手書きにこだわる必要はない。デジタル化した方が読みやすい文章になる。〈文字も含めて〉
(高等学校勤務/40代/男性/大阪府) - 学校長の確認修正が楽,言葉遣いの統一ができる,など利点がある。
(小学校勤務/50代/男性/愛知県)
またデジタル化されていても、以下のご意見のようなアナログな作業も必要になるようです。
- 数字の写し間違いなどがないので楽であるが、正しくできているかの確認をする必要はある。
(中学校勤務/40代/男性/奈良県)
以下のようなご意見も少なからずありました。
- 時代のニーズでしょうが、どちらも良い点と足りない点があるようです。
(中学校勤務/40代/男性/奈良県) - 事務処理の簡略化が進んでいるので、デジタル化でも手書きが良い方は手書きでというように個人の自由でかまわないのではないでしょうか
(中学校勤務/40代/男性/埼玉県)
こちらは、「効率化のためにデジタル化すべき」というご意見が約8割、「通知表くらいは手書きで」というご意見が約2割という結果になりました。
また、デジタル化するしないは、トップの意向で決定されていることが伺えました。
- できるだけデジタル化するべきであり、管理職、行政もそれを認める方向に動いているように感じています。
(小学校勤務/40代/男性/東京都) - ぜひ、デジタル化したいです!一生残るものと言いますが、一体、その所見は、何分間見てもらえるのでしょうか。下書き=清書となるデジタルの方が効率的です。その時間を授業研究に当てたいです。
(小学校勤務/40代/男性/兵庫県) - 今後はデジタル化したほうがいいでしょう。学校事務を効率化するべきです。
(小学校勤務/40代/男性/東京都) - 時間短縮、残すと言う意味でデジタル化には賛成。昨年度までデジタル化していたが、校長が変わり手書きに変更…。
(小学校勤務/40代/男性/栃木県)
一部はデジタル化されている、というところも多くあるようです。
- 補助簿はコンピューター作成,通知表は昨年度から手書きにもどりました。どちらにも一長一短ありますが,補助簿が完成した時点で通知表が後印刷だけという状態だと,授業をしっかり行った後に成績がつけられていいと思います。12月初旬に成績をつけ終わると,後の学習はいつの成績に入れるのか悩みます。
(小学校勤務/40代/男性/千葉県) - 下書きはすべてパソコンでしているが、通知表には手書きをしている。面倒だが通知表の形態、紙質等から考えてしばらくは手書きが続くように思う。指導要録はデジタル化しているが・・・。
(小学校勤務/40代/男性/岡山県) - 下書きはデジタル化しています。個人的には、清書もそのままプリントアウトでしたいですね。管理職は反対します。考え方古いですから。通知表の所見をデジタルで出すか手書きするかは、「自由」でいいんじゃないですかね。
(小学校勤務/30代/男性/三重県)
通知表くらいは手書きで…、というご意見はほぼ以下の内容に集約されていました。
- 学期末はさまざまな仕事があって忙しいのは理解できるが、通知表だけは手書きが良いのでは・・・。
(小学校勤務/50代/男性/埼玉県) - 所見欄をパソコンで打つほど味気のないものはないと思います。受け取る保護者にとっては、パソコン打ち出しのものを見ても、そこにはその学級の担任らしさが見えないと思います。下書きをデジタル化しても、通知表用紙には必ず手書きにします。
(小学校勤務/40代/男性/北海道)
なんと「デジタル化していない」という回答すべてが「小学校勤務」の先生でした。小学校が格段にデジタル化が進んでいないのは、通知表の所見欄のもつ意味が違うということでしょうか。理由がとても気になります。
**店主より
いただいたご意見から、トップダウンで状況が決まること、デジタル化されていないところでも一部はデジタル化されていることが多いこと、所見欄には上の先生の確認が何度か必要になることが伺え、なるほどなあと考えさせられました。また、デジタル化が効率化といえるのか、デジタルの文章が心がこもっていないと感じられるのかということについても考えさせられました。
しばらくしてこの所見欄がどんな状況に変化しているのか、また聞いてみたいと思っています。