しゃべりバックスcafe

しゃべりバックスcafe 集計結果発表

前回おこなったアンケート「新しい学習指導要領案における、小学校での英語教育について」の集計結果を発表いたします。
テーマに関わらず、小学校だけでなく中学高校の先生からも回答いただきました。
ご協力いただいた先生、ありがとうございました!


○テーマ:新しい学習指導要領案において、小学校で外国語活動の時間を設けることについて
「高学年からの開始となったことについてどう思いますか?」

高学年からの開始となったことについてどう思いますか?
「賛成」と「高学年からでは遅い」を合わせると、全体の2/3が小学校での外国語の時間に賛成の結果となりました。以下にご紹介します。


●上記の回答を選んだ理由を教えてください。
【「賛成」と回答された方】

賛成の方は、小学校から外国語に親しんだ方が上達が見込める、スムーズに進むためといったご意見がほとんどでした。

  • 中学生になってから初めて英語に取り組むよりも、高学年で少しでも英語に親しんでおくと、中学校の英語の授業に取り組みやすく、中学校の先生も助かるのではないかと思います。中学校の英語の授業時数が少ないので。
    (小学校勤務/40代/男性/北海道)
  • 低学年で国語教育を充実させてからがよいので高学年からの開始に賛成。
    (小学校勤務/40代/女性/沖縄県)


【「高学年からでは遅い」と回答された方】

こちらは賛成の方の意見に加え、「会話を中心に学習するにはより早いうちが良い」といったご意見が目立ちました。

  • 多言語文化の中で、英語学習は必要と思う。日常的に、マスメディアの中でカタカナ語は多いので、きちんとした英語学習を取り入れていくのはよいと思う。しかし、会話を中心としたものにして欲しい。だから、より低学年からはじめて欲しい。
  • (中学校勤務/40代/男性/熊本県)
  • 低学年から日本語を覚えるように英語も覚えた方が効果が上がると思う。
    (小学校勤務/40代/女性/福岡県)


【「反対」と回答された方】

反対派の先生のご意見は、先生方への負担が大きくなることと、国語など他の教科にまず力を注ぐべきという2点に集約されました。

  • これ以上,学級担任に負担をかけてほしくない。授業時間は増えるのに,総合もなくならないし,教材研究をする時間が確保されていないのに,いろいろ増やされるのはこまる。
    (小学校勤務/30代/女性/愛知県)
  • 国語や算数の基礎学力を十分身につけることが、第1に必要であると思う。
    (中学校勤務/40代/男性/埼玉県)


【「その他」と回答された方】

「その他」の方は外国語教育の必要性は感じつつも、それが英語なのか、また、その活動内容によるといった意見が多かったです。

  • 学習としては不要。特別活動としてなら低学年からでも必要。
    (高等学校勤務/50代/男性/東京都)
  • 英語活動そのものも大切だが,交際理解教育の一分野としての国際理解や英会話で良いと思う。地域や学校の実態によっては,中国語・韓国語等が必要な面もあると思う。また,国語を重視することも大切だと思う。
    (小学校勤務/40代/男性/徳島県)


「小学校英語にどのような効果を期待しますか?」※複数回答可

小学校英語にどのような効果を期待しますか?
「外国や外国語に対しての興味関心が持てる」「早期に取り組むことで、発音や聞き取り能力が向上する」「コミュニケーション能力が向上する」が上位となりました。


●上記の回答を選んだ理由やご意見を教えてください。
  • 【「外国や外国語に対しての興味関心が持てる」を選んだ方】
    しゃべれることよりも,他の文化に触れることに意義があると思う。
     (小学校勤務/40代/男性/香川県)
  • 【「コミュニケーション能力が向上する」を選んだ方】
    他の言語を学ぶことは、最も単純で最も必要な事のみを伝える力をつけることになる。
     (小学校勤務/40代/女性/愛知県)

「逆に不安に思うことはありますか?」※複数回答可

逆に不安に思うことはありますか?
やはり現場の様子と照らし合わせてか、「教員の英語力」「教員の負担が増える」が多く挙げられました。また、前問の「期待する効果」よりも「不安に思うこと」の方が複数項目にわたって選ばれています。


●上記の回答を選んだ理由やご意見を教えてください。
  • 【「教員の英語力」を選んだ方】
    英語の教育は現状は知りませんが、会話を教えることのできるような、教育指導者を増やすべきです。わざわざ、英会話教室に通わないで済むようにしたいですね。
     (退職者/60代/男性/熊本県)
  • 【「教員の英語力」「教員の負担が増える」「他の教科の学習時間が減る」を選んだ方】
    そうでなくても多忙な学校現場に、教員の英語研修や授業の準備等ますます忙しくなり、子供と接する時間がとれなくなる。
     (小学校勤務/40代/男性/茨城県ほか)

**店主より
Cafe「高学年からの開始について」の回答はさまざまですが、賛成の方も反対の方も、英語教育の必要性は認識しつつ、実際の現場とどう折り合いをつけるかの部分でご意見が分かれたのかなという気がしました。 また、「期待すること」より「不安に思うこと」の方が複数にわたって選ばれており、誰がどのように教えるのか、教員の体制も含めて先生方が不安に思う点を解消しないと厳しいように思いました。子どもたちにとっても、先生にとってもより有意義なものとなるような、バランスのとれた形で実施できると良いのですが…。


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